エムピウの財布を徹底解説!革にこだわるユニークで機能的な小型財布

エムピウ


2001年に村上雄一郎氏がスタートしたブランドの「m+(エムピウ)」。

エムピウを代表する財布が「millefogile(ミッレフォッリエ)」です。コンパクトかつ機能的な小型財布として若い世代を中心として非常に人気のある財布があり、そのフォルムは一度見れば覚えてしまう可愛さがあります。

エムピウは従来のブランドのような「長財布」や「二つ折り財布」といった定義されたものではなく、ミッレフォッリエのようなユニークな製品が多く、比較的小さな財布を多く取り揃えています。

エムピウの特徴はその機能的デザインだけではなく、生きている皮革を使用するというコンセプトを持っています。

エムピウのユニークかつ機能的な財布

エムピウの財布のほとんどが小型の財布です。どの財布にも優れた皮革を使用しており、小さいながらも機能的な構造で大容量を実現しているのがエムピウの財布と言うことができます。

かさばらないエムピウの財布は散歩や子供とのちょっとしたお出かけにも最適なカジュアルスタイルが特徴です。種類は他ブランドと比較すると多くはないので、ひとつひとつ人気の財布を見ていきましょう。

millefoglie(ミッレフォッリエ)
millefoglie(ミッレフォッリエ)

millefoglie(ミッレフォッリエ)

ブランドエムピウ
素材牛革
価格15,400円(2020年1月)

エムピウを代表する定番のミッレフォッリエⅡ。「小さくて機能的な財布」という言葉がぴったりのミニ財布として知られており、可愛らしい見た目と豊富なカラーで男女ともに人気の高いアイテムです。またミッレフォッリエには「オリジナル」や「コードボバン」等の少し異なった種類もあるため自分だけのお気に入りを見つけることもできます。

ミッレフォッリエⅡには【P25】と【P30】が用意されています。それぞれが厚さの数値を表しており、【P25】ではカードが15枚程度、【P30】ではカードが30枚程度入る仕様になっています。またそれぞれの厚さが25mmと30mmとなっているので、自分のスタイルにあった方を選ぶことができます。

更にミッレフォッリエⅡは豊富なカラーとともに使用している皮革にも差異があるのが特徴です。現在(2020年1月)ミッレフォッリエⅡには下記の皮革が使用されたものがラインナップされています。

  • ブッテーロ
  • ミネルバボックス
  • ミネルバリスシオ
  • バベル
  • ヌメ

それぞれが「革らしい革」ということのできるエイジングも顕著に見られる上質な皮革です。スムースなものからザラザラしたものまで豊富に用意されていますので、使用している皮革について詳しく知りたい方は「エムピウの革」を参考にしてください。

straccio(ストラッチョ)
straccio(ストラッチョ)

straccio(ストラッチョ)

ブランドエムピウ
素材牛革
価格8,250円(2020年1月)

一目見ただけでは財布であるかも疑わしいデザインのストラッチョ。「端切れ・存在感が希薄な」という意味を持つstraccioという言葉通り、革の布を折りたたんだだけのようにも見えるストラッチョですが、紙幣はもちろん、カードや小銭も入る仕様となっているため、最低限これだけでも財布として機能できるようになっています。またこれほどシンプルですので、使用している素材の特徴が最大限味わうこともできます。

straccio superiore(ストラッチョ スペリオーレ)
straccio superiore(ストラッチョ スペリオーレ)

straccio superiore(ストラッチョ スペリオーレ)

ブランドエムピウ
素材牛革
価格13,200円(2020年1月)

ラフなエムピウの財布の「ストラッチョ」の改良版とも言える「ストラッチョ スペリオーレ」。ストラッチョに少し工夫が施されており、札入れ部分のヌメの裏張り、財布の開閉を行うボタン部分には小さなパーツが設けられいます

小さな部分の変更ですが、財布を綺麗な状態で長く使用するための工夫ですので、耐久性はもちろんのこと、パッと見の財布の完成度はやはりスペリオーレの方が断然高いと言えます。また価格にも差がありますので、とことんラフに持ちたい方は「ストラッチョ」を、完成度の高いものを持ちたい方は「スペリオーレ」を選ぶことをおすすめします。

zonzo(ゾンゾ)
zonzo(ゾンゾ)

zonzo(ゾンゾ)

ブランドエムピウ
素材牛革
価格17,050円(2020年1月)

ファスナータイプのミニ財布のゾンゾ。一見するとラウンドファスナータイプの小銭入れですが、中を開くと小銭・紙幣・カードを機能的に収納できる機能的財布になっています。開いた瞬間にすべてのアイテムが取り出し可能な機能性は男心をくすぐる作りになっています。

さらに小さいながらもお札を折って収納するのではなく、そのまま革の間に挟み込めるようになっているためミニ財布特有の煩わしさは解消されています。

なによりもゾンゾのサイズは「横105mm✕縦70mm✕厚さ25mm」とスマホ以下、タバコケース程の大きさで非常にコンパクトな作りです。主力財布には容量不足に感じますが、ふらっと出かける際のセカンド財布にはピッタリのコンパクト財布です。

piastra(ピアストラ)
piastra(ピアストラ)

piastra(ピアストラ)

ブランドエムピウ
素材牛革
価格11,000円(2020年1月)

エムピウの新しい極薄財布のピアストラ。ピアストラはイタリア語で「プレート」という意味を持ち、その名の通り非常に薄い構造の二つ折り財布となっています。カード、紙幣、小銭を収納することができるようにそれぞれのポケットが用意されていますが、薄さ重視のためにカードは5枚程度、小銭も最小限の容量しか確保されていません。

なによりもこの財布はジーンズ等の後ろポケットに入れるための財布として考案されているのが非常にユニークな発想です。通常の財布では財布の角を痛めてしまうため後ろポケットに入れることをおすすめしませんが、エムピウのピアストラは痛むことを恐れずにガシガシポケットインできる財布です。

エムピウの革

エムピウの特筆すべき点はそのユニークな機能性だけではありません。それは「生きている皮革」とも言い換えることのできる素晴らしい皮革を使用しているということです。

「生きている」というのは、革というのはエイジングを楽しむ素材であるということを指しています。異なる3人が同じ皮革を使用したとしても異なる3つのエイジングの仕方があるように、使い続けることにより味が出て、使用者の手に収まりやすい形へと少しずつ変化していきます。

エムピウというブランドはそのような革本来の持ち味を大切にしたいというコンセプトのもと、素材選びをしているようです。そのため、使用している皮革は天然色の強いものばかりで、一見かわいいフォルムの財布たちですが、使用している素材は一流のものばかりです。

コードバン

コードバン


言わずとしれた革の王様である「コードバン」。タンニンなめしされたコードバンは、牛革とは一味違う高貴な艶が特徴的で、ミネルバよりもエイジングは緩やかに進んでいきます。

他の革では赤や青などの美しい発色を楽しめますが、コードバンは、コードバンらしい黒とチョコの2色のみが用意されており、大人の男性向けのミッレフォッリエとなっています。

コードバンは希少価値が非常に高いため、価格も高く設定されていますが、コードバンの艶は牛革のそれとは異なり、重厚かつ圧倒的な存在感があります。エムピウの財布をご検討の際には、「革を楽しむ」ということを念頭にコードバンのミッレフォッリエも視野に入れてみることをおすすめいたします。

ミネルバリスシオ・ミネルバボックス

エムピウのミネルバリスシオ


ミネルバリスシオ・ミネルバボックスは、イタリアの老舗タンナーであるバダラッシカルロ社が作る世界的に評価の高いバケッタレザーです。

革の歴史が深いイタリアに1000年も前から存在する伝統製法である「バケッタ製法」を現在に復活させたタンナーとして知られており、ミネルバリスシオ・ミネルバボックスも非常に長い時間をかけて一枚一枚丁寧に作られています。

時間をかけてオイルを染み込ませているため、革の芯までオイルが行き届いており柔軟性に富んでいます。そのため、乾燥によるひび割れが起こりずらく、フリーメンテナンスのままでも長期間使えるのもうれしいところです。また、これらの革の特筆すべき点は、発色の良さと経年変化です。

使用していくにつれて色は濃く、艶が強くなるため「革を育てる」という点ではエムピウのブランドコンセプトをそのまま反映したかのような皮革です。

ブッテーロ

エムピウのブッテーロ


ブッテーロは、イタリアのワルピエ社がつくる人気の高い皮革です。
ミネルバリスシオと似ているこのブッテーロという革は適度な張りがあり、こちらもまた経年変化に富んだ美しい革です。

革表面はツルツルとしたスムースレザーで、使用していくに連れて内部のオイルが表面へと浮き出て透明感のある光沢を生み、綺麗なエイジングを楽しませてくれます。
またブッテーロには多くの色が用意されており、それぞれが非常に美しい色を放っています。これもイタリアンレザーの特徴の一つと言うことができ、「職場用の黒」、「休日の青」と気分によって変えるのも非常に面白いかもしれません。

コードバン、ミネルバリスシオ、ブッテーロのようにエムピウの財布には素晴らしい皮革が使用されているのがおわかりいただけたでしょうか。
シンプルなデザインだからこそ、素材の良さが手触りや匂いで感じられるのが革製品を持つメリットと言えます。

バベル

出典:amazon.co.jp

ミッレフォッリエⅡクアドレッティというアイテムには独特な質感を持つ「バベル」という皮革が用いられています。このバベルはイタリアのタンナー「テンペスティ社」が作っており、革の表面には格子状のまるで和紙のような模様が施されています。

ザラザラとした革表面は使用していくにつれて色が濃くなり艶が増していくエイジングを見せてくれる列記とした革です。一目見ると「革」には見えないユニークな皮革ですが、革の本場であるイタリアのタンニン鞣し革ですので、手触りや風合いを楽しめる素材となっています。

エムピウの財布の色

財布の色


エムピウを特徴づける要素として豊富な「色」があります。しかし、単に財布のカラーバリエーションが豊富だけというわけではありません。エムピウのこだわりが見えるのが「革と色」の組み合わせです。

前述のようにエムピウの定番化している革はミネルバリスシオとブッテーロですが、その使い分けが色にあります。同じ「赤」でも異なるタンナーが鞣した異なる革では赤は赤でも色味や明るさ、味わい、雰囲気が全てにおいて異なります。
生き物と呼ばれる「革」ですので、その革の色によってエイジングの様子も三者三様です。

ミネルバリスシオとブッテーロはお互いに非常に美しい発色で知られており、それぞれの特性を生かした色と革の組み合わせをエムピウは提供しています。