本ページでは、素材の中でも人気の高い「ブライドルレザー」の財布を取り扱う日本・英国のレザーブランドを紹介しています。
徹底して細部まで丁寧に作られている日本ブランドとブライドルレザーの発祥の地である英国ブランドのそれぞれの特色あるブライドルレザー財布をピックアップしました。
また、ブライドルレザー財布の特徴や選び方、エイジングについても紹介していますので、ブライドルレザーという皮革について理解してからピックアップした財布を見ていただければ幸いです。
ブライドルレザー財布のおすすめブランド5選
紳士の国であるイギリスで生まれたブライドルレザーのイメージ通り、フォーマルなスーツやジャケット、コート等と似合うのはもちろん、ブランドによっては様々な色を変えてカジュアルに楽しむこともできます。製品の画像を見ると薄っすら白いムラがあるように見えますが、それはブライドルレザーの特徴であるブルームと呼ばれるロウが染みでたものです。使用していく中で徐々に無くなり財布の表面は味わい深い光沢が出てきます。ブランド毎に取り扱い方が異なり違う表情を見せてくれる皮革ですので、ブランド毎におすすめのブライドルレザー財布を紹介していきます。
GANZO(ガンゾ)
日本が誇るブランドのGANZO(ガンゾ)は、日本製高級財布の代名詞とも言えるブランドのひとつです。厳選されたこだわりの皮革と熟練された職人が作る財布は革の味わいと高級感を漂わせています。
ガンゾのブライドルレザーを使用したアイテムには「シンブライドル」と「ブライドルカジュアル」の二つのシリーズがあります。
「シンブライドル」は、外装にブライドルレザー、内装にミネルバ・ボックスを使用したお洒落かつエイジングが楽しめる財布となっており、「ブライドルカジュアル」は外装・内装に同じ色のブライドルレザーを使用した無双タイプのシリーズとなっています。どちらもガンゾのブライドルレザーは、英国の「J&E セジュイック社」のブライドルレザーを使用しており、革表面のブルームが特徴的です。
またガンゾの財布の特徴には、財布に大きなロゴが存在することで、これを格好いいと見るか苦手と見るかもガンゾの財布を選ぶ要素となります。
COCOMEISTER(ココマイスター)
今、爆発的な人気ブランドのCOCOMEISTER(ココマイスター)は、2007年にスタートして以来、各シリーズの財布が在庫切れが続出しているほどの人気レザーブランドです。ココマイスターのブライドルレザーを使用した財布は以下の3種類が展開されています。
- ブライドルシリーズ
- ジョージズブライドルシリーズ
- ロンドンブライドルシリーズ
ひとつひとつのシリーズをおすすめ財布とともに簡単にご紹介していきます。
ブライドルシリーズ
ブライドル・インペリアルウォレット
ブランド | ココマイスター |
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素材 | ブライドルレザー、ヌメ |
価格 | 31,500円 |
ココマイスターの大定番シリーズ「ブライドル」シリーズでは、外装に英国産ブライドルレザー、内装にヌメ革を使用したスタンダードなシリーズです。外装・内装どちらも異なるエイジングが楽しむことができ、ココマイスターのブライドルレザーを扱うシリーズでは最もリーズナブルなのも嬉しいメリットです。
ジョージブライドルシリーズ
ジョージブライド・ロベルトパース
ブランド | ココマイスター |
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素材 | ブライドルレザー |
価格 | 36,000円 |
ジョージブライドルシリーズは外装・内装ともにブライドルレザーを使用した贅沢な無双タイプのシリーズです。「ブライドル」シリーズよりもシックで無骨なイメージで、堅牢なブライドルレザーを存分に味わうことができます。ビジネスシーンにはもちろん、フォーマルなファッションにも是非合わせていただきたい財布。さらにココマイスター唯一の三つ折り財布を有するシリーズでもあります。
ロンドンブライドルシリーズ
ロンドンブライドル・スプレッドイーグル
ブランド | ココマイスター |
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素材 | ブライドルレザー、マットーネ |
価格 | 45,000円 |
ブライドルレザーを扱うシリーズの中で最も新しい「ロンドンブライドル」シリーズでは、外装にブライドルレザー、内装にはイタリアの「マットーネ」という皮革を使用しています。内装のマットーネは外装にも使用される「主役級」の皮革のため、どちらも美しい表情を魅せ、マットーネは比較的エイジングしやすい革のため本革財布の醍醐味であるエイジングも発揮する財布シリーズです。
ココマイスターというブランドについて更に詳しく知りたい方は下記の記事も合わせて参考にしてください。
Whitehouse Cox(ホワイトハウスコックス)
英国の老舗ブランドのホワイトハウスコックスは、英国ならではのブライドルレザーを主流としたラインナップのブランドです。ファッション性が高く上質な皮革で日本国内でも非常に高い人気を誇っています。
ホワイトハウスコックスは、ブライドルレザー発祥の英国ブランドということもあり数多くのブライドルレザーを使用した財布を展開しています。最もスタンダードな「ブライドルレザー」から始まり以下のような派生したブライドルシリーズが展開されています。
- ヴィンテージブライドルレザー
- リージェントブライドルレザー
- アンティークブライドルレザー
- オックスフォードブライドルレザー
ホワイトハウスコックスの特徴はブライドルレザーだけではなく、財布のお洒落な配色や三つ折り財布が人気が高く、毎年、年末になるとリリースされる「ホリデーライン」もブライドルレザーが使用される期間限定のアイテムも注目度の高いアイテムとなっています。
ホワイトハウスコックスの大定番である三つ折り財布。外装・内装ともにWHCのオリジナルブライドルレザーを使用しており、内装には少し異なる色を用いたバイカラーのデザインはWHCではお馴染みのデザインとなっています。WHCの中でも不動の人気ナンバーワンを誇る財布ですので、英国ブライドルレザーの息吹を感じたい方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
ETTINGER(エッティンガー)
英国ブランドのエッティンガーは、由緒正しい老舗ブランドとして知られており、1996年にはチャールズ王子より英国王室御用達の栄誉である「ロイヤルワラント」を授かっています。
エッティンガーの財布は英国紳士を思わせるシンプルなデザインが多いのが特徴で、また外装と内装の色を変えたバイカラーのデザインもエッティンガーを特徴づけるデザインとなっています。
エッティンガーのブライドルレザーを使用した「BH」シリーズは、内装に「パネルハイドイエロー」を採用したエッティンガーの代表的なシリーズです。外装にはそれぞれブラックからネイビー、グリーンが選ぶことができ、それぞれのブライドルレザーとパネルハイドイエローとのコントラストを楽しむシリーズとなっています。
CYPRIS(キプリス)
日本の百貨店でも多く販売している知名度の高いキプリスは、細部まで徹底してこだわった製品づくりをモットーに美しい仕上がりの財布を作り続けています。また高級ラインの「キプリスコレクション」と区別し、リーズナブルな財布では見えない裏地等に合皮や馬革等を使用し、お手頃な価格で本革財布を提供しているコスパに優れたブランド。
キプリスのブライドルレザーを使用した「ブライドルレザー&ルーガショルダー」は、その名の通り外装に英国産ブライドルレザー、内装にベルギー製のルーガショルダーという皮革を使用しています。
内装のルーガショルダーは、牛革のショルダー部の特徴である「トラ模様」を活かすように仕上げられており、生きていたときの迫力をそのままに本革財布を楽しむことできます。定番色である安定の「ブラック×ネイビー」から内装にビビットなカラーを差し込んだ「ネイビー×ワイン」等の色合いも楽しむことができます。
WILDSWANS(ワイルドスワンズ)
日本のブランドのワイルドスワンズは、堅牢かつ無骨な財布が男性から非常に人気が高く知る人ぞ知るブランドです。シンプルでありながら曲線を描いた財布のシルエットは非常に特徴的で、高い耐久性を誇る財布を販売しています。
またスタンダードなサドルプルアップの財布からクロコダイルやコードバン、更にはシュランケンカーフといったハイブランドでも使用される様々な厳選された素材を使用しているのも特筆すべき点です。
そんなワイルドスワンズの新定番である「イングリッシュブライドル」という皮革は、アメリカの「ウィケット&クレイグ社」が作る非常に質の高いブライドルレザーです。ブライドルレザーの特徴であるブルームが表面には出ずに革の内部にしっかりと閉じ込めてあり、しっとりとした表情を魅せるのも他のブライドルレザーとは異なる特徴です。
皮革、質の高い皮革は市場に出回る量も少なく手に入れるのも難しいため、仕入れの状態、またはラインナップ改正等により購入できない状態が見られる場合がありますので、上記ブランドにおいても常にブライドルレザー財布が購入できるとは限りませんので、その点はご容赦ください。
また廃盤となったアイテムの購入には中古品の購入が挙げられますが、粗悪な中古品の購入につきましては十分気をつける必要があるため、新品でのブライドルレザー財布の購入をおすすめいたします。
ブライドルレザーの特徴と魅力
ブライドルレザーとは?
ブライドルレザーの”bridle(ブライドル)”とは、馬の顔に着ける手綱やくつわ等の馬具のことを指しています。これらは雨風に晒されても乗っている人や馬の安全を守るために強靭かつ耐久性のある素材が必要だったため、革の表面にロウのようなグリースを塗り、防水性・耐久性のあるブライドルレザーが開発されました。
馬具として開発されたブライドルレザーは、今日では鞄や財布、ベルト等の革製品にも多く使用されており、英国レザーブランドはもちろんのこと、日本の多くのレザーブランドがブライドルレザーを使用した財布を作っている人気の素材となっています。
蝋を染み込ませた革
ブライドルレザーの最大の特徴は、革表面から浮き上がっている「ブルーム」と呼ばれる白いロウの粉。ブライドルレザーは革の中までしっかりとグリースが染み込んでいるため、内部から表面へとロウが浮き上がってくる不思議な皮革です。
これらのブライドルレザー財布を使用していくと革表面は磨かれブルームは革へと馴染んでいき美しい艶が生まれる経年変化(エイジング)を見せてくれます。ブルームが多くあるブライドルレザー財布はブラシなどで最初に落としても良いですし使用していくうちに馴染む過程を楽しむのもいいでしょう。自分なりの楽しみ方ができるのもブライドルレザー財布の魅力のひとつです。
どのような経年変化(エイジング)をするのか?
革の醍醐味と言えば経年変化(エイジング)です。周知の通り経年変化にも様々あり、色がどんどんと濃くなり味わい深い艶が出てくるものや最初から艶があり経年変化することにより更に光沢を増していくものなど、革の種類によって変化のし方は様々です。
ブライドルレザーは後者で色の変化を楽しむというよりは徐々ににじみ出る艶や光沢が特徴的なエイジングをします。使用当初にはブルームがあるため革表面には白っぽい靄がかかっているようですが、使用していくにつれてブルームは馴染み革も柔らかくなります。油脂がたっぷりと染み込んであるため、光沢のある艶が生まれます。
スムースなブライドルレザーは革自体の強度の高いのですが、革表面には小さな小傷が付きやすいという面もありますが、使用していくにつれてエイジングをしていくと艶が増し、小キズも目立たなくなる特徴があります。
ブライドルレザー財布の選び方
ブライドルレザー財布を購入したいとお考えのあなた。しかし、意外にも多くのブランドでブライドルレザー財布は販売されており、価格帯もバラバラなのがきになるところです。ここではブライドルレザー財布を選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介いたします。
タンナー
タンナーとは皮から革を作り上げる皮革業者のことです。ブランドの財布詳細欄では「~~社のブライドルレザーを使用しています。」という表記があることがわかるように、ブライドルレザーを作っているタンナーは1つではなく、ブライドルレザーがどこのタンナーなのかにより革の質や特徴も異なってきます。
国内では以下の3社のブライドルレザーを使用しているのが主となっています。
- トーマスウェア社
- セジュウィック社
- ベイカー社
日本ブランドのガンゾでは、1900年の老舗タンナーである「セジュウィック社」のブライドルレザーを使用しており、ワイルドスワンズでは「ベイカー社」の皮革を使用しているように日本のブランドでもそれぞれが異なるところの皮革を使用しています。上記に挙げた3つのタンナーはどれも古くからブライドルレザーに携わり世界中に販売しており、甲乙がつけがたいどれも品質の確かな会社です。
また、160年の歴史を持つトーマスウェア社では工場内の動画をPVを公開しています。興味がある方はぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。
同じタンナーのブライドルレザーでもA級品やB級品等のランクがあります。もちろん、傷や汚れが少なく品質の高いA級品は価格が高く、B級品、C級品になるにつれて価格が安くなりますが、ブランドがどのような等級の皮革を仕入れているのかは消費者である私達が知るすべはありません。
ブライドルレザーの色
ブライドルレザー財布を選ぶ際に見ておきたいのが色です。ブランドにもよりますが、黒やブラウンの定番色以外にも他の皮革よりも豊富な色が用意されている皮革です。
特に日本製ブランドであるココマイスターでは深緑に近いグリーン、大人っぽいレッドを始めヘーゼル、キャメル、ネイビー等の豊富なカラーバリエーションが用意されています。ブライドルレザーならではの落ち着いた色合いを楽しみたい方は定番色以外のブライドルレザー財布も見てみてはいかがでしょうか。
内装との組み合わせ
ブライドルレザーは耐久性に富んでいるため外装に使用されることが多いのですが、見落としがちなのが内装の皮革との組み合わせです。これは各ブランド毎によって三者三様のもので、内装にはナチュラルなヌメ革を採用したり、明るい色のレザーを採用したり、または外装内装にもブライドルレザーを採用した贅沢な財布も中にはあります。
外装と内装の組み合わせにより財布の色のコントラストが美しくなるため印象も大きく異なります。ビジネスシーンでもカジュアルシーンでも内装にビビットな色を使用した遊び心のある財布を楽しむのもひとつです。
この内装との組み合わせで特筆したいブランドは上記でもピックアップしたホワイトハウスコックスのホリデーラインです。ホリデーラインは、外装と内装のブライドルレザーのカラーや種類を変えて毎年異なるデザインのオリジナリティ高い財布となっています。
また、異なる皮革の組み合わせではなく、ブライドルレザーの無双タイプならココマイスターのジョージブライドルがおすすめです。贅沢にも外装・内装ともに英国産のブライドルレザーを使用した無双財布の「ジョージブライドル」シリーズは、堅牢で無骨なイメージは大人の男性にぴったりの落ち着いた財布となっています。
日本製ブランド一覧
上記でピックアップしたブランド以外にもブライドルレザー財布を取り扱うブランドは数多く存在しています。ここでは、日本の職人によって作られる日本製ブランドを一覧としてご紹介させていただいます。
万双
リーズナブルな価格で高品質な革製品を提供している日本が誇る「万双」は、財布にロゴがないほど無駄のないシンプルなデザインが特徴です。ブライドルレザーを始めとした豊富な比較を使用してタイプにこだわらない多様な財布をラインナップしており、ひとつひとつ手作りしており、お洒落でありながら暖かみを感じられるアイテムが多いイメージです。なかなか在庫数は限られていますが、素材の良さを味わうには最適なブランドのひとつです。
» 万双の公式オンラインショップはこちらから
土屋鞄製造所
土屋鞄製造所は名前の通りランドセルや鞄の製造をメインとしていますが、財布などの革小物も豊富に販売しています。中でも定番シリーズのブライドルシリーズは重厚感あり上質なアイテムとなっています。土屋鞄製造所のブライドルレザーは英国の「J&E セジュウィック社」の皮革を使用しており、老舗タンナーの質のいい革を味わうことができます。「ダークブラウン」や「ダークグリーン」等メンズ向けのカラーが用意されていますが、レディースでもお使いいただける、どこか上品・気品さがあるのが土屋鞄製造所の財布です。
» 土屋鞄製造所の公式オンラインショップはこちらから
所作
兵庫県姫路市にある所作(しょさ)は非常にユニークな財布作りが特徴的なブランドです。ひとつひとつのアイテムは革を折って仕立てている独特な製造方法で革製品を作り上げています。まるで折り紙のように折られて作る財布はこれまでに見たことのないインパクトと日本の「和」を感じられる名前通りのデザインとなっています。そんな所作にも多くの皮革を取り扱った財布が存在していますが、その中にブライドルシリーズがあります。英国生まれのブライドルレザーと和の文化が織りなす見事なコンビネーションは所作でしか見ることができないでしょう。
» 所作の公式オンラインショップはこちらから
SLOW(スロウ)
スロウは2008年にスタートした新鋭ブランドのひとつ。知名度はそれほど高くはありませんが、レザーブランドの界隈では品質が高く評判の良いブランドとして知られています。コンセプトとしてブランド名の通り時代に流されないゆっくりと創作を追求するという意味が込められており、アイテムひとつひとつへのこだわりが感じられます。スロウのブライドルレザーを使用している財布は数が少ないのですが、英国のトーマス社のブライドレザーを使用しており、シンプルなデザインにコバ仕上げの美しさが際立っており、エイジングを存分に楽しめる財布が用意されています。
» 所作の公式オンラインショップはこちらから
- FARO(ファーロ)
- 革蛸
- ポーター
おわりに
本ページでは「ブライドルレザー」の財布を取り扱う日本・英国のブランドをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ブライドルレザーを作る英国タンナーとそれを用いて財布を作る職人たちの集大成がブライドルレザー財布となっています。革の質感やエイジングを楽しめる、あなたの気に入ったブライドルレザー財布を見つけることができれば幸いです。
また、ブライドルレザーの他にも世界には様々な素晴らしい皮革が存在します。比較の意味でも他の素材を見てみてはいかがでしょうか。